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人類は、武器を捨て戦争を止めたのか。格差・差別、貧困を根絶できたのか。膨大な物質文明は地球に優しかったのか。全ての生物を大切にしてきたのか。人類は地球にとって必要なのか…。※映画評論 ET砲台(言いたい放題)

ET砲台:このページは、SUNAK星人が叫ぶ,、人類への警告である。 人類は変わることが出来るのか…(^-^)o  
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2023年12月8日(金)
ゴジラ-1.0 「真珠湾攻撃から82年、太平洋戦争で心の傷を負った人たちの物語」

ボクは予備知識もないままに、この映画を見始めた時、会場を間違えたかと思った。
何故なら、ゼロ戦(特攻機)が緊急着陸の為に島に着陸するシーンから始まったからだ。

「特攻から逃げた隊員」「戦争孤児」「国の補給線の不備によって戦死者の中で餓死が一番多かった」「死んだ者たちはみんな生きたかった」「戦争による心の傷を背負っている」「機雷除去」等々、戦後のこれらの聞きなれたシーンと水爆実験の放射能汚染から生まれた「ゴジラ」という怪獣を通し、「戦争で生き残った者は、生きて抗え」と、メッセージを伝えながら、戦時から現代へとワープするように繋がる。そして、冷戦時代の都合や現在の日本政府の不甲斐なさも重ねられて、国は何もせず、なんとゴジラを退治するのは「民間人の善意で解決する。」というストーリー。この「ゴジラ-1.0」は、はるかにボクの想定外だった。

今も昔も「国(政府)は、都合の悪いことを隠す」。日本の民主主義はまだ78年だ、もっともっと目を見開き、自分ファーストにならず、理不尽な事、おかしな事があったら、一人でもいいから声をあげよう!
一人が二人に、10人に1000人に、やがて大きなうねりになれば、政府は下手なことはできない。一人ひとりがカメラとなり、政府を見張る防犯カメラ、いや監視カメラになろう!

映画の中で「国(政府)のお家芸、都合の悪い情報は隠す。」という言葉が何回も出てくる。今の時代も変わらない「南海トラフ地震」よりも、もっと恐ろしいことを隠しているかもしれない。そんな気持ちにもなった。
今日は真珠湾攻撃の日、そして、凶弾に倒れたジョンレノンの命日。考え深い一日だった。

監督:山崎貴  音楽:佐藤直紀  制作年・国:2023年 日本  脚本:山崎貴
キャスト神木隆之介  浜辺美波 佐々木蔵之 吉岡秀隆 山田裕貴  田中美央   太田澄子  遠藤雄弥 他 公式サイトhttps://godzilla-movie2023.toho.co.jp/

※参考:映画で出てくる戦闘機「震電」は九州の太刀洗平和祈念館に実物大のレプリカがあります。http://sunakfilm2018.g2.xrea.com/senseki_new/tachiarai.html

2023年9月1日(金)   
関東大震災直後に起こった事件=恐怖と不安、偏見・差別そして、デマと妄信


 私が子どものころ、祖母から関東大震災の直後に「朝鮮人が暴動を起こした。」「井戸に毒を入れた」などの噂があったことを聞いたことがある。

 祖母はそれ以上話さなかったが、震災から100年を迎えた今、二つの事件が注目を浴びてきた。 「検見川事件」と「福田村事件」、震災直後に起こったこの事件は、恐怖と不安の中で、デマと妄信、偏見と差別によって引き起こされたもので犯行を重ねた自警団員と傍観した市民。これを機に100年前に起こった事件を鑑み現代社会の様々な偏見と差別感情を考えてみよう。

映画では、大正デモクラシーの喧騒の裏で、震災後の混乱に乗じて、亀戸署(現:江東区亀戸)では、社会主義者への軍隊による弾圧(亀戸事件)も描かれている。また、本庄事件のことにも触れ、いかに当時の内務省のお達し「朝鮮人が…自警団を組織せよ…」とデマの裏付けも取らずに記事を書き発行した新聞の影響の大きさを描いている。そして、人間(動物)の本能ともいえる群れを成すこと、異質の排除、さらには集団心理の恐ろしさを描いている。

「人間よ、理性をもって冷静に対処せよ!さもないとイレースされるぞ!」(SUNAK星人)

映画『福田村事件』関東大震災から100年、91日公開 @fukudamura1923
ー100年の時を超え、遂に、実話に基づいたかつてない日本映画が公開された―

監督:森達也  脚本:佐伯俊道・井上淳一・荒井晴彦
出演:井浦新・田中麗奈・永山瑛太・東出昌大・コムアイ・木竜麻生・松浦祐也・向里祐香・杉田雷麟・カトウシンスケ・ピエール瀧・水道橋博士・豊原功補・柄本明

※映画『福田村事件』公式サイト (fukudamura1923.jp)

「福田村事件」1923911158分、関東大地震が発生した。そのわずか5日後の96日のこと。千葉県東葛飾郡福田村(現:千葉県野田市)に住む自警団を含む100人以上の村人たちにより、利根川沿いで香川県から訪れた薬売りの行商団15人の内、幼児や妊婦を含む9人が殺された。行商団は、讃岐弁で話していたことで朝鮮人と疑われ殺害されたのだ。逮捕されたのは自警団員8人。逮捕者は実刑になったものの、大正天皇の死去に関連する恩赦ですぐに釈放された…。これが100年の間、歴史の闇に葬られていた『福田村事件』だ。行き交う情報に惑わされ生存への不安や恐怖に煽られたとき、集団心理は加速し、群衆は暴走する。これは単なる過去の事件では終われない、今を生きる私たちの物語だ! 

[書籍] 「福田村事件 関東大震災・知られざる悲劇」 辻野弥生

※福田村事件追悼慰霊碑保存会 (1923fukudamura-hozonkai.blogspot.com)

※関連サイト=琉球新報:関東大震災「検見川事件(千葉市検見川区)2017114
 デマで沖縄県出身者犠牲 識者「今につながる差別」
- 琉球新報デジタル
 沖縄のニュース速報・情報サイト
(ryukyushimpo.jp)


※関東大震災100年 震災直後のデマと妄信:sunakfilm2018.g2.xrea.com/kantodaishinsai100.html

2022年6月7(火)

「独裁者とナチズム」=『チャップリンの独裁者』


 1940年に制作されたチャップリンの映画「独裁者
(原題:The Great Dictator」は、ヒトラーがポーランド侵攻した翌年に制作された。知っている人も多いはずだ。この映画はヒトラー政権を批判した映画で、アメリカ、イギリスで上映され、空前のヒット作になった。勿論ドイツでは上映されず、同盟国の日本でも上映されていない。
 この映画の中で、チャップリンは「今こそ闘おう、世界の解放の為に、国と国との壁を取り除き、貪欲、憎悪、不寛容を追放するために、理性のある世界の為に戦おう」「科学と進歩が全人類を幸福に導くように、兵士よ、民主主義の為に団結しよう」と言っている。
 また、チャップリンは「私は平和の扇動者」。映画「独裁者」は「民主主義のプロパガンダ」とも言う。
 日本では1960年に放映された。まさに1960年日米安保闘争の時である。そして、2002年のベルリン映画祭で上映され、東西ドイツ統一前に東ドイツ国民だった人は初めて観ることになった。監督・脚本・製作・主演:チャールズ・チャップリン 19401015日アメリカ

 ヒトラーは自殺する直前に、当時の秘書に「100年後に新たなナチズムが誕生するだろう」と言った。彼の予言通り⁉ いや、77年後の2022年にロシアのプーチンは、ウクライナに侵攻した。歴史を学ばず、自分が独裁者であることも分からず、「ナチスからウクライナを開放する。」と馬鹿げたことを言うプーチンは、ヒトラーをドイツ国民が創ったように、独裁者プーチンをロシア国民が創りあげてしまった。
 でも、まだ間に合う。地球人よ独裁者からウクライナを守れ、そして、多くの独裁政権下の人たちを救え!さもないと人間を創った異星人からイレースされてしまうぞ!

ナチズム(Nazismus ドイツ語)
 ファシズム、全体主義の中で最も過激な形態。1920年代から第二次大戦の終結までドイツ民族運動を指導し、1933年以後は政権を担当した「国家社会主義ドイツ労働者党」(略称ナチス、ナチ党)の思想原理。国内ではファシズム政権が政治・経済・言論統制のあらゆる面にわたってコントーロールすること。対外的には他民族を侵略してその支配下に置かんとする軍国主義を正当化する思想。

<関連映画> ヒトラー〜最期の12日間〜Der Untergang Der untergang.svg 

監督 オリヴァー・ヒルシュビーゲル 脚本 ベルント・アイヒンガー
原作 ヨアヒム・フェスト『ヒトラー最期の12日間』トラウドゥル・ユンゲ(当時の秘書)    メリッサ・ミュラー(英語版)『私はヒトラーの秘書だった(英語版)』
製作 ベルント・アイヒンガー 2004年ドイツ・オーストリア・イタリア合作

202238日(火) 
「ひまわり」の咲く、ウクライナ・ヘルソン。


 プーチンの軍隊によるウクライナ侵攻・侵略は、プーチンの妄想による「巨大なロシア帝国を築く英雄として歴史に残す」ことである。これは1930年代のナチスドイツのヒトラーの妄想「1000年帝国」を思い出される。侵略者は必ず滅びる事は歴史が証明している。
 プーチンは英雄にはならず、独裁者・侵略者として、歴史に残るだろう。
 いずれプーチンは敗退する。しかし、それまでにウクライナは破壊つくされ、多くの人が犠牲になる。父や兄弟、夫が国を守る為にウクライナに残り、家族は引き裂かれる。


 冷戦時代の1970年に上映された映画「ひまわり」を思い出す。映画に出てくる「ひまわり」は、ウクライナの首都キエフから南へ500キロメートルほど行ったヘルソン州で撮影されたものである。ひまわり畑のひまわりは、戦争で苦しんだ無数の人々を象徴しているようだ。
 そして、この映画は、戦争は人が死ぬだけではなく、生き延びても、悲劇は続くのだということを語っている。

 ヘルソンは今、激戦地である。ヘンリー・マンシーニの物悲しいメロディは、聴くだけで涙が出てくる。

「ひまわり』(原題(イタリア語): I Girasoli
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ音楽:ヘンリー・マンシーニ制作国:イタリア脚本:ゲオルギ・ムディバニ、チェーザレ・ザヴァッティーニ、トニーノ・グエッラ
主演:マルチェロ・マストロヤンニ、ソフィア・ローレン1970年公開のイタリア・フランス・ソビエト連邦・アメリカ合衆国の合作映画。日本での公開は19709

 2次世界大戦下、ジョバンナ(ソフィア・ローレン)とアントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)は結婚するが幸せもつかの間、アントニオはソ連戦線へ送られてしまう。終戦後も戻らない夫の行方を追ってジョバンナはソ連へ向かうが

2022年2月26日(土)
「機動戦士ガンダム00(ダブルオー)」出撃せよ!


2022年2月24日、元KGB工作員プーチンは、1989年に赴任した東ベルリンで東ドイツの崩壊を目の当たりにし、ソ連邦の崩壊を経験した。プーチンは自己の正義により世界秩序・社会正義を無視し、プーチン軍隊に命令を発し、主権国家「ウクライナ」に侵攻、攻撃を始めた。

欧米は猛烈な反対をしつつも、自国の損益を考え手の打ちどころがない。ウクライナ国民は、自分たちだけで戦い続けているが…。

 近代にも人類は経験したはずだ、1937年7月の盧溝橋事件を発端に中国に進駐駐留した日本・フランス・アメリカ・英国・イタリアの各国。
 ナチスドイツによる1938年3月のオーストリア併合、チェコ・ズデーテン地方併合、1939年9月1日のポーランド侵攻(9月17日にはソビエト連邦が侵攻)
 1945年9月2日のベトナム民主共和国の独立宣言を受けて、9月6日南部に進駐していた駐英領インド軍、9月9日中華民国の侵攻。9月23日1000名のフランス軍がサイゴン侵攻開始、サイゴン全域を制圧した。(第一次インドシナ戦争)
 1964年8月2日と4日に発生した、ベトナム沖トンキン湾事件を発端にアメリカは軍隊を派遣、1975年4月まで駐留した。(第二次インドシナ戦争・ベトナム戦争)
 1968年のソビエト軍によるチェコスロヴァキア侵攻。(プラハの春)

現代においても強国の侵攻・侵略は絶えない。そして自国の、いや、自身の進退を考える指導者・政治家・経済界のトップは、他国の事なのだろう。そして、私たちも同じかも知れない。

アニメの世界なら、今だからこそ、主権国家を不法に侵攻・侵略する強権軍隊に武力介入してせん滅する「機動戦士ガンダム00」の出撃の出番である!

 私たちに出来ることは、他人事と思わないで「自分の意思表示をすること」である。
 何故なら、「明日は我が身」かも知れない
から…。

「機動戦士ガンダム00(ダブルオー)」2010年9月/120分/SF/日本

 監督:水島精二 音楽:川井憲次 原作:富野由悠季、矢立肇 脚本:黒田洋介

 24世紀初頭、私設武装組織ソレシタルビーイングは、ガンダムの圧倒的戦闘力を利用して主権国家に侵攻する軍隊に武力介入を始める。その結果は、人類は武力に頼らない社会を実現したが…。

2021年11月23日(火)
SOS「石炭火力発電」COP26閉幕 & 映画「ブラス」

COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締結会議)が20211113日に石炭火力発電の「段階的な削減」方針を明記した成果文書を採択し、当初の「段階的廃止」方針から後退して閉幕した。あらためて「石炭」の役割を考えると、安定供給や経済効率性の面で優れたエネルギーだが、CO2発生量が他の化石燃料と比べると多いことだ。
 脱炭素・地球温暖化防止といわれる今、ここにも大国の思惑が見え隠れする。
 イギリス、フランス・ドイツなどのEU域内では、老朽化した火力発電所の約4割(石炭火力発電所については約6割)が、EUの環境基準を満たしていない。イギリス・フランスは原子力発電を他国に売り込みたい。インド・中国は石炭火力発電に依存したい。アメリカはシェールガスがある。
 
日本は世界のトップクラスの高効率かつ環境対応能力の高い石炭火力発電技術がある。この技術が諸外国で採用されれば結果的に地球全体の温暖化対策など環境負荷低減につながるのだが、売り込みをせず、様子伺い中。そして、地球全体の石炭埋蔵量は200年分ある。

CO2削減が目的なのか?石炭火力発電を廃止して原発や他のエネルギーを売り込みたいのか?分からない。困るのは海面上昇の危機に陥る島しょ国とこの地球だ! 

そうだ、石炭鉱業で思い出した、イギリスの炭鉱閉鎖に揺れる街の映画があった。

映画「ブラス」1996年イギリス映画 監督・脚本:マーク・ハーマン 
 出演:ユアン・マクレガー タラ・フィッツジェラルド ピート・ポスルスウェイト

「イギリスの炭鉱閉鎖に揺れる街、人々は希望さえ失いかけていた。そんな時、彼らの心を一つにしたのは炭鉱夫の仲間で結成された伝統あるブラスバンド。崩壊していくコミュニティーを舞台に音楽と共に生きる歓びと友情に支えられた人生の素晴らしさを描いた作品」

2021723日(金)
東京オリンピック 2020

TOKYO 2020 オリンピック”が始まった。コロナウイルスによるパンデミック、1年延期してのオリンピックだ。

五輪開会直前に次々と起こる不祥事や開会式演出者の辞任。東日本大震災復興五輪の理念も吹っ飛び、コロナ禍で経済効果も期待できず。何の為、誰の為? 疑問だけが残る。これまでの経過、世論、そして東京の気候からして、最も暑い夏に行い、一部の試合を夜遅くまで行うとは、どうみてもアスリート ファーストではない。

 平和の祭典オリンピック、1972年ミュンヘンオリンピックでイスラエル選手らが、パレスチナ・ゲリラ「黒い九月」に襲撃され11人が犠牲になった。死亡した選手の遺族が、IOCに五輪開会式に追悼の時間を設けるように49年間要望し、2021723日の東京オリンピック開会式で五輪史上初めて、出席者による黙祷が捧げられた。
 また会場には、ジョン・レノンの「イマジンIMAGINE」♪国境も宗教も無い世界を…love Peaceも流れた。
ジョンの意思を伝えるなら、オリンピックの国旗掲揚を止めたらどうだろう…
 ”
WAR IS OVER !  IF YOU WANT IT”

 1964年の東京オリンピックの市川崑監督のドキュメンタリー映画「東京オリンピック」は、アスリートたちの躍動する肢体美を追求し、さらに選手の内面にまで迫った。そしてスポーツの素晴らしさを我々に伝え続けてきた作品。映画の最後に<人類は4年ごとに夢をみる>の言葉で締めくくられた。

 私たちが見る夢は、何だろう。
    国境も宗教も戦争も無い、愛と平和と社会正義に則った世界を夢みたい…。

 「東京オリンピック」19653月公開 170分 総監督:市川崑  音楽:黛敏郎

カンヌ国際映画祭では国際批評家賞、英国アカデミー賞ドキュメンタリー賞を受賞した。

202166日(日)
正義・暴力・偽善「進撃の巨人」完結!  

2021年5月10日 東京新聞に、こんな記事が掲載された。

「容赦なく人を食らう謎の巨人を巡る過酷な戦を壮大なスケールで表現。争いを避けられない人類の宿命や絶望感を巧みに描く作品は、混迷する現代社会と共鳴し、国内外の読者を結末までくぎ付けした。」 

 この作品は、2009年のリーマンショック後から少年雑誌に連載され、既存の価値観が揺らぐ時代と並走し、主人公(エレン)は、母親を巨人に食われて、怒りと絶望から兵士となり自由を求めて戦い続ける。そして、これは現代の政治腐敗を抗う革命権、抵抗権を表している。

 また、エレンは正義を暴走させ、対話を求める仲間との政治思想対立は、全共闘世代の徹夜でのディスカッションが、フラッシュバックする。民族差別。エレンは本当に正しいのか、敵は本当に敵なのか? これもボクの青年時代とオーバーラップする。

情報があふれ、どれが真実で、どれが正義なのか?疑いと不信感を募らせるのも、現代社会とダブル。

巨大な大国に抑圧される香港市民。つい、この物語と重ねてしまう…。
「俺たちは皆、生まれた時から自由だ。それを拒む者が、どれだけ強くても関係ない!」

漫画「進撃の巨人」(講談社)

映画「進撃の巨人」ATTACK ON TITAN(実写映画)2015
  「進撃の巨人」クロニエル 2020

 2020826日(水)
 闇のベール、真実を追って「赤い闇」
 コロナ禍、北半球では夏、マスクにソーシャルディスタンス、密集・密接・密閉の三密の夏。

 人類にとっての試練だ。COVID-19新コロナウイルスによるパンデミックは人間の生活を一変させた。
 中国の湖北省武漢市で
201912月以降、病原体不明の肺炎患者が増え、20201月に新コロナウイルスによる肺炎だと判明した。当初、人から人へは移らないとされ、SNS・報道も制限され、謎のベールに包まれたまま時が過ぎ、WHOも中国の発表に追従し、パンデミックには、ならないと発表した。しかし、瞬く間に世界中に広がり、世界各国の医療機関が研究を重ね兆しは見えつつあるが、現時点で有効なワクチンや特効薬も無いままに感染は広がり続けている。

ソ連・スターリン時代のウクライナへの弾圧、ドイツのナチス政権によるホロコースト、カンボジアのポルポト政権のキリングフィールド等、世界中で、闇のベールに包まれて虐殺・虐待が行われ、真実が隠されることが、幾度となく繰り返されている。真実を追った者は、闇に葬られ、隠して容認したものは生き延びる。

映画「赤い闇」は、世界中が大恐慌にある中、奇跡の工業化発展を見せたソ連。しかし、その裏にはソ連の穀倉地帯ウクライナの収穫物の殆どが、モスクワに運ばれウクライナでは数百万人の餓死者出ていた。1933年、イギリスのフリージャーナリスト、ガレス・ジョーンズ(実名)は単独でウクライナに潜入、警察に逮捕され記事を書けないように、残酷な仕打ちを受けるが、彼は有力な支援者により、この事実を公表した。しかし、2年後30歳の若さで、何者かによって殺害された。そして、この餓死の事実を知りながら「ジョーンズのでっち上げ」と記事を書いた彼の先輩ジャーナリストは75歳まで生き延びた。この映画は真実を追求したジャーナリストの実話である。
 命の危機も顧みず、眩しいほどにまっすぐに真実を追い求めるジャーナリストの、不屈の魂に心が揺さぶられた。そして、今もなお、ロシアはウクライナを干渉し、対立している。 

「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」監督:アグニェシュカ・ホランド上映時間1時間58分 公式サイトhttp://www.akaiyami.com/ 2019年/ポーランド・ウクライナ・イギリス合作

2020年6月10日(水)
「サンドラの週末」
 日本では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う、解雇・雇い止めのペースが一段と加速している。厚生労働省の6月9日の発表によると、5日時点で見込みを含めて累計20,933人となり、約2週間でほぼ倍増した。契約満了日が集中する6月末を控え、派遣社員が雇い止め通告を受けるケースが増えているとみられ、非正規社員への影響は深刻だ。

 外出自粛・営業自粛などの感染対策は仕方がなかったとは言え、その代価が誰かの失業と言う形で支払われるのは間違っている。国は失業を食い止める為の雇用調整助成金の額が十分でないなら、さらに上限額の引き上げなど、企業向けの強力な支援をすべきである。 失業者の週末は想像を超える。

そう言えば、「サンドラの週末」(Deux jours, une nuit)と言う映画を思い出した。「ボーナスを支払うためには女性を一人解雇しなければならない。」と工場の経営者が言う。ボーナスか解雇か。苦しい生活の中、ボーナスは欲しい。失業をめぐる苦しい物語だ。

2014年のベルギー・ フランス・イタリア合作
監督: ジャン=ピエール・ダルデンヌ リュック・ダルデンヌ
制作国: イタリア フランス ベルギー  受賞: ヨーロッパ映画賞 女優賞
プロデューサー: デルフィーヌ・トムソン  脚本: ジャン=ピエール・ダルデンヌ リュック・ダルデンヌ

 体調が思わしくなく休職していたサンドラ(マリオン・コティヤール)は、復帰のめどが立った矢先の金曜日、ボーナス支給のため一人のクビを切らなくてはならないと解雇を通告される。ところが、同僚の計らいで週明けに職員たちが投票を行い、サンドラのためボーナス返上を受け入れる者が半分以上になればクビを回避できるという。その週末、月曜日の投票に向けサンドラは同僚たちの説得するため奔走するが……。カンヌ国際映画祭パルムドールを2度受賞したダンディンヌ兄弟による社会派ドラマ。

サンドラの週末http://www.bitters.co.jp/sandra/story.html

2020年1月1日(水)
45年目の完結

 1974年にジョージルーカースの原作が出来てから、45年目の2019年で、映画「スターウォーズ」が完結した。
「シスの独裁と圧倒的な軍事力を持つ帝国」と「ジェダイを中心とした自由で平等な共和国」の闘いは、正義の精神と一致団結した力が、邪悪なダークサイドを打ち破った。

 これは宇宙での物語であるが、状況は現在の地球と同じである。しかし、映画と違い、経済界と組んだ政治勢力は圧倒的な資金力と軍事力で他を圧倒する。中間層は無関心を装い、抵抗するも支配されている微力な人々は結集出来ずに、諦めている。 

“明日は我が身”いつの日か立ち上がることを期待したい。「フォースと共に…。」

※スターウォーズ「スカイウォーカーの夜明け」 2019年 監督:J.J.エイブラムス

もう一本、紹介する。
 国連常任理事国とは何か?! 世界中の武力紛争は一向に無くならない、しかも大量の武器が流通する世界。 ここでも経済界と政界が世界を支配している。そして、犠牲になるのは一般市民。
今の世界の紛争と経済現状がここにある。武器商人がいる限り…。

※「ロード・オブ・ウォー Lord of War 2005年 
   監督・脚本:アンドリュー・ニコル 主演:ニコラス・ケイジ

2019719日(金)
「真実を追って」=操作される情報

先日、ベルリンに行って来た。1989118日にベルリンの壁が崩壊してから30年が経つ。当時、東ベルリンにあった東ドイツ国家秘密警察シュタージの本部は、現在、博物館として公開されている。そう映画「善き人の為のソナタ」の舞台でもある場所。

 東独国民を監視するため、あらゆる手段を使い盗撮・盗聴などのスパイ活動(情報収集)を行い国民の自由と権利を奪い人権を無視して、恐怖に陥れた機関である。 

話は変わるが、現在の日本はどうだろうか?

 1945年の終戦以後、欧米式の民主主義が確立され、思想・信条の自由、発言・表現の自由も保障された。そして、現在TV・ラジオ・新聞・雑誌、さらにSNSのネットワークで情報は溢れている。しかし、本当に正しいのだろうか?

 例えば、政府主導でマスコミを統制していたらどうだろうか? 日本には首相官邸の直轄機関 内閣府があり、また調査機関として内閣情報調査室(内調)といわれる情報収集(スパイ)機関もある。 政権の都合の悪い事案・案件をもみ消すため、でっち上げの嘘の情報をマスコミに流し、またSNSにも投稿したら国民はどう考えるのか?
 どこの国でも権力側は誰でもそうしたいだろうし、国を挙げての策略は、何でもできる事が、歴史で証明されている。

映画「新聞記者」は、フィクションであるが、最近の政府関係者が絡む事件がリアルにオーバーラップしてくる内容で、しかも劇中に 前文科省の前川さんや東京新聞の望月さん達のTV討論「官邸権力と報道メディア」の実写映像が流れて、さらにリアル感がアップ、観客を釘付けにする。そして劇中、内調の内閣参事官が「日本の民主主義は形だけでいいのだ。」と言うシーンがある。とても印象深く残った。また、韓国で製作された映画『1987 ある闘いの真実』で、学生の拷問致死を隠匿する治安本部所長の姿にも重なる。

世の中、情報が操作されたフェイクニュースが蔓延している。昔からよく言われているのは「損得を考え、得をした側が嘘をついている場合が多い」である。
 自分でよく考え、自分で確かめることが重要だ。そして、形だけでなく本当の民主主義を守るなら、「個々が立ち上がり波となって権力に立ち向かうこと」である。民衆が社会を動かす、これも歴史が証明している。

 そういえば、最近 防犯カメラが多くなった。監視カメラかも知れない?!

映画「新聞記者」 2019年 (原案:東京新聞記者 望月衣塑子著「新聞記者」角川新書)

2018年11月9日(金)

「華氏119」


2016119 ドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領選の勝利宣言をした日。

トランプ氏の登場後「フェイクニュース」は彼自身が使い、汚い言葉や差別発言、偽りの事例で恐怖や脅威を抱かせ人々の不安をあおり、彼の支持者はそれを信じ、敵と味方を明確にした宣伝文句。これは、かつてのナチスを代表とするファシズムのようである。

トランプ氏のやり方は多様性を認めない「反多元主義」の性格で、銃・健康保険・移民など国民の多数派の意見と対立している。

民主主義の崩壊? 一番問題なのは「自分たちに関係ない」と思い、投票に行かなかったことである。2016年のアメリカ大統領選の投票率は史上最低の55%。ヒラリー得票は6600万票、トランプ6300万票、そして、「無投票1億人」 これがすべてだった。

ここ数年で世界は、ポピュリズムの台頭で大きく右に舵を切り始めている。知らず知らずのうちに歴史は繰り返され、言論の自由や憲法が骨抜きにされ、監視による独裁恐怖政治=軍靴の音が響き始める。

憲法は権力者を縛り、権力者から国民を守る為にある。それを権力者側が変えようとしている。これでいいのか? ヒトラーはドイツ国民が、トランプ氏もアメリカ国民が選択し作り出したことを忘れてはならない。

トランプ氏をアメリカ国民が選んだのだ。投票しなかった人はそれに加担した。

エンドロールに流れるボブ・ディランの「神の味方」が空しい。
※いつの世も偽政者たちが、「神はこの国の味方だ」と語って若者を戦争に送り出してきたことを皮肉った歌(1964年) 

マイケル・ムーアは言う。
 「ボクは思う、トランプのおかげで目を覚ますことが出来た」と…。
 

映画公開中のアメリカ中間選挙では、若者たちの目覚めで投票率が上がり、下院では民主党が過半数を取った。これでトランプの独裁は防げそうだが、「法案が通らないのは、民主党のせいだ。民主党に入れるな。」と、言いそうだ。 国民は民主主義を守る為にも投票に行こう。しかし「フェイクニュース」で踊らされてならない。自分の目で確かめる事が必要であり大事だ。

「華氏119」:マイケル・ムーア監督作品 2018年アメリカ 

201871日(日)

「長く暑い夏」 人種差別と排斥=被包囲心理

地球の北半球では、夏を迎えようとしている。
特に地球温暖化により近年は暑い夏と化している。そして、半世紀前も長く暑い夏が続いた。 

50年前に遡る1960年代。アメリカ合衆国では、19世紀半ばまでに公式には奴隷制度は無くなり、「人種差別」は1964年の公民権法で撤廃された。そして、国連でも19651221日に採択され196914日に発効された。しかし、個人個々の中では現代まで強く残っているのも事実である。

 2017年アメリカで制作された映画「デトロイト」は、1967723 自動車産業の街(モータータウン)デトロイトで勃発した暴動事件から3日目に起きたアルジュ・モーテルでの差別主義者 警察官による「死のゲーム」で黒人3人が殺害された事件を、当時この場にいて暴行の被害者になった3人の証人による協力によって、明らかになった事実を映画化したものである。

 裁判では黒人を暴行し殺害した警官たちは無罪。そして、今日まで真相は明かされていない。

  映画では、黒人差別の根幹は白人側の「被包囲心理」からくる黒人包囲網(南アフリカのアパルトヘイトが最も肥大化した例)で、追い込まれた警官の被害妄想心理による行動が伝わってくる。
デトロイトで起きた50年前の事件が何故今に映画化され、伝えようとしているのか!?
 

 公民権運動によって、自分達(白人)の特権が削られた当時と、自動車産業が衰退した現在のデトロイトにおいて、新たな仕事を求め都会にも出ず、仕事の無い田舎にしがみつく白人側の現状。これもまた同じ心理(悪いのは移民たちだ)ではないだろうか。

 移民を排斥し人種差別的な行動をして被害妄想になっている白人たちの窮地につけ込み、2017年にアメリカ大統領になったトランプ氏のことが何故か頭を過る。現代のアメリカ合衆国への警鐘かもしれない。

映画「デトロイト」2017年 監督:キャスリン・ビグロー http://www.longride.jp/detroit/

2017年12月13日(水)
レプリカント=人造人間

 地球上では、AI=人工頭脳による種々ロボットの製作が盛んである。色々な機能を備えた人間に近いロボット、いや人間以上の能力のあるロボットの製作も小説・コミック・映像の世界では実現している。 そして、近い将来、現実のものになるはずだ。
 人型ロボットが現実になり日常生活に入り込んだ時に怖いのは、彼ら自身が「意思」を持つことだ。映画「ターミネーター」「AI」等では、人間が無力になってしまう。
 さらに、より人間に近づけるために、生まれた時からの記憶・映像を創作しロボットに記憶させロボット自体に「自分は人間である」と、憶えさせることができてしまったら…

 2019年の物語が30年後の2049年に展開する映画「ブレードランナー2049」は、これからの時代への警告か!? 科学技術者達は、究極の人間に近い人造人間を造るのが夢かもしれないが、たとえ安全装置を備えても必ず解除できる(される)のが常識だ。
 科学技術者に悪意はないが、これを営利・軍事目的に利用する奴らがいることを忘れてはならない。そして、進化しすぎた文明は必ず滅びることも忘れてはならない。 

余談
「楽だから」と言って単純作業を行うロボットが多用されると、人間の働く場所がなくなってくる。そうです、失業者が多数出ることも忘れてはならない。

 産業革命による18世紀後半から19世紀前半にかけてイギリスで起きた「機械うちこわし運動/ラダイト運動.」を思い出してほしい。

2017年8月24日(木)
世界を信じた告発 =ハッキングと諜報活動


最近の報道でロシア、中国、イランによるインターネット上の脅威が伝えられている。201611月の米大統領選挙でのロシアによる政党、個人へのサイバー攻撃。また中国製のモバイル端末等の電子機器に不自然な外部通信プログラムが埋め込まれていたことも発見された。

20136月イギリスのガーディアン紙が報じたスクープ。

アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的監視プログラムはテロリストだけでなく民間企業、個人及び日本を含む同盟国の企業・個人のインターネット検索情報、メール、チャット等の収集し監視していた事実を元CIANSA(米国国家安全保障局)職員だったエドワード・スノーデンが告発。
スノーデンは何故、CIANSAからの多額な報酬と輝かしいキャリア、恋人との幸せな人生のすべてを捨てての重大な告発。テロとは関係のないインターネットや携帯電話での発信、個人の趣味、愛情、友情さえも脅かされない現実。 彼は世界を信じて告発した。

<監視プログラム>
x-key score:ネット上の個人データ(メール・チャット、閲覧記録、検索履歴)を極秘裏に収集するコンピューターシステム。
PRISM:通信監視プログラム(MSNGoogle, Yahoo! , Facebook, Apple, AOL, Skype, YouTube, Pal Talk の9ウェブからのEメールや利用記録、通話を収集するプログラム)
<アメリカ合衆国憲法 修正第4条の一部
「国民が不合理な捜索,押収から身体,家屋,書類及び所持品の安全を保障される権利を侵してはならない。」
「私はかつて政府のために働いていました。今は人々のために働いています。」(エドワード・スノーデン)
I used to work for the government.  Now I work for public.

憲法は政府や権力者の為にあるものではない。憲法は国民が政府や権力者からの不正行為に対して,自身を守る為にあるものだ。どこかの首相のように「2020年までに憲法を改正する」などと発言しているのは、お門違いだ! 国民こそが政府を監視する必要があるようだ。

映画「スノーデン」2016年 オリバーストーン監督作品

事実に基づいて、スノーデン氏の告発を社会派オリバーストーンが描いた作品。インターネット社会の恐ろしさも伝わり、急速に進むデジタル化の恐ろしさを痛感させる。あなたの私生活はパソコンカメラを通して覗かれているかもしれない。怖い世の中だ。

2017年5月4日(木)
「FAKE フェイク 偽り」

 
 
ネット社会になって、沢山の情報が溢れ出ている。人々が欲しがるニュースや話題が、本物のように配信されている。しかし、その中には偽りの情報もある。
 今や「FAKE フェイク 偽り」の時代に突入した。人々は自分の好む情報や願望の記事を鵜呑みにし、それがさらにネットによって、人から人へウイルスのように拡散する。

 何が本当なのか分からない、情報も氏名も本当なのか? 新聞、テレビ、ネット、正しいとは言い切れない。「まったくの作りもの」「権力の操作による偽情報」「パロディー」etc.…「FACE BOOK」から「FAKE BOOK」か?(笑)

 最近の合言葉「○○ファースト」、ポピュリズムの台頭、1930年代よりも恐ろしいことが起こりそうである。社会全体が安易な二極化への流れに、果たして何が本当なのか? 私たちはしっかりと自分で確かめないといけない。

下記2本の映画、いづれも実話!?

1997年アメリカ映画「FAKE」 ジョニー・デップ主演:FBI潜入捜査官の実話。

2016年日本映画「FAKE」:ゴーストライター騒動、佐村河内守のドキュメンタリー。

2016年12月31日(土)

ER IST WIEDER DA 彼が帰って来た。

  ボクは地球の重力に負けて歩行困難になり、3か月の治療を経て帰って来た。 そこで、映画「帰って来たヒトラー(独 原題:ER IST WIEDER DA)」について皆さんに伝えたい。 

  歴史上の絶対悪:アドルフ・ヒトラーが現代に蘇り、モノマネ芸人と誤解されて、引っ張り出されたテレビの世界でスターになる。彼は各地を回り人々の不平や不満を知り、現在のドイツは移民によって優秀なドイツ人の血が薄まっていると考えた。
彼はこの現実を知り、やり方によっては現代でも再び人気者になれるということを…。

  (確かな信念を持てない国を嘲笑うコメディ「笑えるが笑いごとでない」DIE ZEIT

年の瀬に人類に伝えたい。

 世界的な民族・国家主義、そして他民族排斥運動の右翼化の世の中では合法的にナチスのような政権が誕生してもおかしくない。扇動者の術中にハマってはならない。  正気と狂気の一線を見失っていく現代の人々の危うさ、ヒトラーはあなたの中に潜んでいるかもしれない…。

「帰って来たヒトラー」はフィクションにドキュメンタリーシーンを融合させた映画である。

 アメリカの労働力になっている不法移民を「麻薬と犯罪を持ち込んだ強姦魔」と非難した次期アメリカ大統領トランプ氏を選んだアメリカはどうなるか…。

2016年、最後を締めくくり、この映画を一番に上げたい。


2016年6月25日(土)
人間の本性

イギリスが国民投票でEU離脱派が僅差で勝利し2年後にEUを離脱することになった。

今の時代、欧米はおかしい、日本もおかしい!世界中で愛国・国粋主義が蔓延して、他宗教も認めず、移民・外国人を排斥しようとしている。

これでは1930年代のドイツと変わらない。民主主義とは何だ? ナチスは合法的に政権を取って独裁政権にした。ナチスドイツをつくったのは、ヒトラーでなくドイツ国民だ。

 気を付けないといけないことは、利己的に皆が自分勝手に自分の利益だけを考え「自分さえ良ければ、自分の家族さえ良ければ」と、「悪いのは誰か、排除せよ」短絡的に走ることだ。人間の本性がコントロール出来なくなったとき人間世界は終わる!

 今、この瞬間にも理不尽にも追放され、殺されている人たちがいる。ボクの住んでいる日本もだんだん正しいことが言えなくなっている。マスコミも自主規制で現場の記者は苦悩し、太平洋戦争前の時代に逆戻りしそうだ。そして、ダメな日本をつくるのも日本人だ!

今の時代がいかに操作され、マスコミも尻込みし、自由に物事が言えなくなっていることに危惧した人たちの叫びが聞こえる。

「歴史の教訓に学ばない民族は、結局は自滅の道を歩むしかない」(林えいだい氏)

2本の映画を紹介する。

ドキュメンタリー映画「抗いの記」https://www.youtube.com/watch?v=8Onx5ccHhSg

「帰ってきたヒトラー」http://gaga.ne.jp/hitlerisback/ 

  https://www.youtube.com/watch?v=uSM-SPpV6Rs 

2016年3月28日(月
民衆の春

ベルギーのテロ、根底は理不尽な不平等による若者の貧困、未来への不安と絶望感にあるという。そこに巧みに誘い込んだIS組織…テロを起こした若者の虚しさは計り知れない。

桜の花が咲き始めた日本、暖かい気候と共に民衆は立ち上がり始めた。原子力の無い世界を! 安全保障法案反対! 音楽で平和を! 最低賃金改善の街宣! 大学生を中心としたSEALDsMIDDLE’s、ママの会、AEQUITAS、高校生グループ等様々な団体が芽を吹き始めた。
種々の問題を抱えた日本、何かが起ころうとしている。

それぞれの主張の先にあるものは、政権への不満と野党への期待だ。1930年代のドイツを例に、ヒトラー政権との類似を上げる表現も目立った。「Nein zu ABEs Politik

マーティンルーサーキングジュニアの言葉 「最大の悲劇は、悪人の暴力ではなく、善人の沈黙である。沈黙は暴力の陰に隠れた同罪者である」

 映画「真夏の方程式」で湯川准教授は、自然環境問題で次のように述べた「人間は資源開発の為に自然や動植物を犠牲にしてきた。しかし人間はその恩恵を受け、潤いでいるのも事実だ。どちらを取るかは選択の問題だ。」 投げやりな言葉であるが深い意味を持つ。

選択を誤らないために何をすべきか? 人類の課題だ!

2015年12月22日(火)
「テロ」Terror(恐怖)

20151113日(金)、フランス パリで起きたISによるテロは、世界中に衝撃を与えた。同時多発的なサッカー場、劇場、飲食店、車からに無差別銃撃、自爆テロ。卑劣で自分勝手な行為は、当然許されることではない。何が原因なのか?報道の範囲では、「フランスの移民23世には、いい就職先が見つからず格差が広がっている。移民政策の行き詰まり等、失業・貧困からの逃避に付け込んだ極端な宗教的解釈で敵対心をあおり、思想的に同調させられ、ISによる売名的なテロ計画の実行犯にされた。」とあるが…。確かに、貧困からくる犯罪は多い。しかし、今回の根本的原因は、近代史を紐解くしかない。 

1914628日、オーストリア=ハンガリー二重帝国の皇太子夫妻は、ボスニアの州都サラエボの病院を訪問する途中、19歳のボスニア系セルビア人に暗殺された。このサラエボ事件の1カ月後、オーストリア=ハンガリーはセルビアに宣戦を布告。ヨーロッパ史上最も凄惨な戦争のひとつに数えられる第一次世界大戦の発端となった。

オーストリアと同盟関係のドイツ、ロシアと対立関係にあるオスマン帝国(オスマントルコ)、ブルガリアからなる中央同盟国(同盟国とも称する)と、オスマン帝国の利権が欲しい三国協商を形成していたイギリス・フランス・ロシアを中心とする連合国(協商国とも称する)の2つの陣営に分かれ、日本、イタリア(三国同盟を破棄)、アメリカ合衆国も後に連合国側に立ち参戦した。

そしてイギリス、フランスはアラブ人とユダヤ人にそれぞれ都合のいいように、国を作らせることを約束し援助を求めた。1918年に入るとオスマン帝国、オーストリアで革命が発生して帝国が崩壊、これにより、連合軍側は有利になり第一大戦は終結したが、オスマン帝国は、さらに内部からの解体が始まる。アラビアのロレンスはイギリスの諜報員、フランスはアラブ王子に建国を約束し、オスマン帝国を解体させた。

 日本は、中国大陸に進出の足がかりを付けるために、日英同盟を利用し連合軍側に参戦、中国のドイツ領青島要塞を爆撃し、ヨーロッパ遠征中のドイツ艦隊不在の時に上陸占領した。ここから日本の大陸への侵略が始まる。

ヨーロッパでは、第一次大戦終了後、アラブ人とユダヤ人の建国は反故され、部族・民族・宗教の違いを無視し、勝手に国境線を引き、国を作り植民地化した。

 そして、第二次大戦中、アメリカ・イギリスはユダヤの戦争資金源を頼りに、建国を約束し戦後1948年にキリスト教の聖地エルサレムにユダヤ人の国、イスラエルを建国した。アラブ人にとってもエルサレムはイスラム教の聖地、当然、黙ってはいられない。
 
ここからが、現代までにつながる過激な宗教戦争の始まりと言ってもおかしくない。

フランスでのテロ、映画「アルジェの戦い」を思い出す。1950年フランス領アルジェリアで沸き上がった独立運動。これを阻止するため、フランスは大軍を投入した。民衆はテロ活動に火がついて首都アルジェは騒然とする。

双方が、目には目、歯には歯で復讐する憎しみの非人道的テロ、レストラン、劇場、フランス人の多くいる場所は攻撃された…。やがてフランス人のほとんどが、フランスに帰った。

 欧米の列強による自分勝手な利権と驕りが弱者を翻弄し苦しめる。日常の小さないじめが殺人につながるのと同じだ。

 人類よ、いい加減に目を覚ませ、悲しみ憎しみの報復は更なる報復を生む。報復の連鎖は留まることなく永遠に続く。何と愚かな事か…。

 東京ではイルミネーションが夜の街を着飾っている。平和な光りになると良いのだが…

2015年7月9日(木)
権力者の言い逃れ。

 財政破綻を抱える、ヨーロッパのギリシャは、EU(ヨーロッパ連合)の緊縮策反対を掲げた政党が、総選挙で勝利し政権交代した。そして、7月5日の国民投票で緊縮策の是非を問い、緊縮反対多数の結果を得た。政権は本来自分たちで政策に責任を持ち実行するのだが、この政権は国民に判断させた。
 今後、EUとの協議が順調にいくとは思えない状況の中で、取り返しのつかない事態が起きても、政権は「国民が判断したのだから…」と言い責任逃れするかもしれない。


 アジアの日本では、先の総選挙で勝利した政権の一部は議会で多数を占める為、「何をしても構わない」と勘違いし、議員の発言やら政権内部の勉強会での発言等、目に余る。さらに武力行使に繋がる法案等、かなり強引である。選挙では、そんな具体的な話は無かったはずだ。
 また、政権の一部議員は「言論の自由で何を言っても構わない」と言うが、本来、言論の自由は「国民が権力者を批判でき、自由にものが言える近代立憲主義」であって、権力者側からいうものではない。

 
戦争に巻き込まれて、自衛隊から戦死者が出た時に政権は何と言うだろうか 「国民が選挙で我々に多数の票を入れてくれたのだから、国民が判断したのだから・・・」と言い逃れするかもしれない。


 映画「ヒトラー最期の12日」で、ソ連軍にベルリンを包囲され、最後の抵抗をしていた陸軍の将軍は「これ以上の戦闘は無意味で、戦闘に巻き込まれる国民を助けるべきだ。」と、地下官邸にいるヒトラーに提言するが、ヒトラーとその側近は「国民なんてどうでもよい、国民が我々を選んだのだ、我々に託したのだから、どうなろうと知ったことか。自業自得だ。」というシーンがある。映画の中とはいえ非常に怖い言葉だ。
 こんな言い逃れが、世界中で起きないことを願うばかりだ。

2015年5月28日(木)
麦の穂を揺らす風
 地球のいたる所で、差別や宗教対立、それに伴う内戦が絶え間ない。
 何故、人間は同じことを繰り返すのか? 「愛する者を失う悲劇を!」


 
映画「麦の穂を揺らす風」は、アイルランドのイギリスからの独立戦争と内戦をリアルに描き、「愛する者を失う悲劇」、同じ過ちを繰り返す様を描いている。
 
 地球人=人間は、どうして過去の歴史を学ばず、同じ過ちを繰り返すのか…。

 戦争を放棄したはずのアジアの日本は、その憲法を変更してまで、「防衛」という名のもとに、戦争に巻き込まれる状況に自ら進んで行くような気がする…。
 「国の為」、この言葉によって、国民は強制的に駆り出される。そもそも国は人がどのような国にするか決めるのであって、国が国民の生き方や行動を決めるものではない。
 もし、そのような法律があるならば、法律を国民みんなが変えればいい。
 過去の独立や革命の歴史は、それを物語っているはずだ。しかし、繰り返す、元に戻そうとする人たちの陰謀が…。 これでは人間は永遠に平和で幸せな生活は送れない。

2014年8月15日(金)
「自分さえ良ければ…」

 太平洋戦争終戦から69年、忘れ去る戦争の記憶。あの青く澄み渡った夏空に暑く、厚く、感じた終戦の玉音放送。その記憶を持った人たちは、確実に少なくなった。そして、それを語り継ぐ人の少なさに、戦争の惨劇を覆い隠そうとする人たちが、勢いを増している。

 知らないからこそ、知らなければならないはずなのに、何百万人という人たちの犠牲で平和を勝ち取ったのに…。「自分さえ良ければ…」の国民を騙すのは簡単だ!
 
 「エボラ出血熱」も、ワクチンが出来ていない。何故?
 1976年にアフリカザイール(現コンゴ)と南スーダンでほぼ同時に大流行したが、その地域だけで終息した。その後、何度かアフリカで発症したが終息。欧米・ロシア・日本等は「地域が限定している」としてワクチンの研究を疎かにした。その為、現在、治療法は確立されていない。自分さえ良ければ!
 しかし、今回、患者の潜伏期間が3週間の人もいた。そう、飛行機に乗り移動してしまったのだ。これに慌てたWHOは「40年で最大の流行」と警告している!
 日本は、ワクチンの大量生産が迅速に出来る唯一の国、防衛や原発再稼働に躍起になっている日本は「協力しますと」手を挙げるかな?
 
1995年の映画「アウトブレイク」を観たらいい。

 愚かな日本人いや地球人、そろそろ、終わりの時が来るぞ!

 映画「トランスフォーマー」「猿の惑星」は何を物語っているか? 今一度、考えてみたらどうだろうか?

2014年6月4日(水)
「防衛」という流行り病 &「愛」が地球を救う!

「人間をつくった異星人が、何故、人間を滅ぼそうとするのか?」その訳を探しに宇宙を旅してきたが、未だ見つからない。

1年2ケ月ぶりに地球に帰還したが、アジアの大国の動向がおかしい。一つは、小国を分裂させ併合した。もう一つは海洋資源開発を目的に隣接する国ともめている。詳しくは帰ったばかりで、良く分からないが争いあっているのは間違いない。
 そんな中、島国JAPANは、隣国や同盟国の影響で、「防衛」を前面に出し戦争への道を開こうとしている。

何故、人類には争いが絶えないのか?もう、何回も言ってきた。人類の歴史は戦いの歴史だ!だから、異星人は人間を滅ぼそうとしているのかもしれない。 

ボクは久しぶりに映画を観た。映画「相棒」のラストシーン、細菌兵器を製造していたテロリストに杉下右京警部が言った「あなたは、“防衛という流行り病”に掛かっている」と。 防衛のために戦争への道を開くことは、戦いを始めるということだ。戦いは憎しみを生み、憎しみはまた憎しみを生む。「憎しみの連鎖=それが戦争だ!」

戦争は始めるのは簡単だが、終わらせるのは難しい! だから、始めてはいけない。 

 もう一つの映画「アナと雪の女王」では、憎しみや防衛本能で周りを凍らせてしまう能力を持つ女王は、自分を制御できないでいた。しかし妹のアナによって「愛」を生かし全てを解決していく。

 偶然、続けて2本観た映画だが、ここに原点はある。人類よ愛を生かし戦いをやめよう!

2013年9月8日(日)
アウトサイダー

 人間の愚かさは既に承知のことだが、異星人達は何のために地球という星に人間を造ったのか?その理由は未だに解明できていない。

 「プロメテウス」は何故、人間に火を与え他の動物たちより優位にしたのか…。

 人間はエゴの塊、自分が困っているときは助けを求めるが、他人が困っているときは直ぐには助けない。助けることが自分にとって有利なのか不利なのかを判断し、不利と分かると見向きもしない。

 他の人が自分をどう見るか、どう自分が見られるかを判断する。要するに自分勝手だ!

 これは、学校や職場、地域・国レベルまで同じなのだ。シリア問題もそれぞれの国が利益を優先し他国の様子を窺っている。そこで困っている人たちのことを本当に考えてはいない。スポーツ・平和の祭典オリンピックも同じだ。その陰で困っている人たちのことは二の次だ、何と馬鹿げた話だろう!

 そして、人間社会はアウトサイダーを好まない。どんなに優秀で価値ある能力を持っていても、人間は、飛びぬけた能力者には脅威を抱き敬遠し排除する。そう、差別やいじめの対象になり価値ある人間を滅ぼしてしまう。遠い昔から人類の歴史がそれを物語っている。

 映画「マン オブ スティール」のラストシーン、地球を救ったスーパーマンは言った「何故、ボクを監視する。」「ボクはカンザス育ちのアメリカ人だ!」 この作品は正にここがテーマなのだ。人間の中にも分かっている人たちは、何らかの方法で叫び続けているが、少数派(アウトサイダー)だ。

 ボクは、また旅を続け永遠のテーマとして探し続けて行く「何故人間を造ったのか?」。

                                       ジュピターにて

2013年3月29日(金)
Auf Wiedersehen!

地球上のどこに行っても、人間たちの身勝手で我が儘な行為が続いている。

過去の大きな大戦から現在に至る地域ごとの紛争は、部族間、宗教、イデオロギーの対立から国家レベルの戦争へと進んでいった。

 それは日常の小さなことから始まるのである。人間の持つ独占欲、支配欲、権力欲が、強い者は弱い者を攻撃し「従わなければ○○するぞ!」と脅し、弱い者を苦しめている。自己中心的で他人を犠牲にする。当事者でない第三者は「いけないこと」と分かっていても、声を出さず「知らん顔」。「関わりたくない、自分さえよければ・・・」と困っている人を助けず見捨ててしまう。学校でも職場でも地域でも起こっている!

 環境問題も原子力問題も全ては、政府・政治家・経済界の思惑の中で事が起こり決まってきた。その時も人間は「自分は得するから」と賛成したり、「自分の事ではない」と思い、声を上げなかった。あの家から何が?塀の向こうで何が?あの国から何が? 苦しい人々の叫びが聞こえても自分の事ではないと思い、無視続けてきた。勿論、正義を持って行動した人達の勇気は称えるが、多くの人間たちは無視してきた。

 映画「猿の惑星」でこんなセリフがあった「人間は人間を殺すが、猿は猿を殺さない」 そう!人間は自分さえ良ければそれで良いのだ!人間は自分勝手、自分の欲求を充たす為に他人を犠牲にしたり、殺したりする。

 独裁者の支配している国では、ほんの一部の人たちの欲求を満たすために多くの人たちが虐げられ貧困で餓死している。正義の行動を起こしても潰される。

 外国や個人からの支援で救われる人たちもあるが一過性に過ぎない、独裁者を倒しても国家・政治家・経済人の思惑によって、また別の独裁者が出てくる。人間社会は繰り返され何も変わらない!

 犠牲になり困っている人たちも救えない世界!これが人間社会だ! 映画「ランボー最後の戦い」でランボーは言った。「何も変わらない。無駄なことだ・・・」と。

 やはり人間はこの地球に必要ない種族なのかもしれない。自分たちの勝手で自然を破壊し、汚染物質を振り撒き、人間の力ではどうにもならない原子力まで手を出した。他の種族が滅びる中、人間だけが生き延びてきた。やがて人間も滅びるに違いない。そして、その時地球は、死の星になっている。

 死の星にならない前に人間をイレースするのが宇宙の摂理かもしれない。

 映画「プロメテウス」の中で、生き残った最後の女性博士が「人間を造った人たちが、何故人間を滅ぼそうとするのか、その答えが知りたい・・・」と言って旅立った。 ボクもその答えが知りたくなった・・・。

 ボクは地球を離れてその答えを探しに行く!

 映画「ジャンゴ」でドイツ人の歯科医が言っていた。Auf Wiedersehen!

 

2012年12月14日(金)
何か変? 「富国強兵」??

先日、ボクは日本の九州鹿児島県、鹿屋と知覧に行ってきた。此処は日米太平洋戦争の時代19453月~8月にかけて沖縄近郊に点在するアメリカ軍艦に対して、飛行機で体当たりするという自爆攻撃の為に飛び立った基地があった場所。
 今はそれぞれ平和資料館&平和会館が建設され当時の様子が記録として残っている。

純粋にして、戦時教育を受けた若者たちは、時の政府、軍部の精神論と神の存在、そして、家族を守る為にと、自らを犠牲にして勇敢にも飛び立って行った。
 数々の遺書の中には国や家族を思う純粋さしか覗えない・・・。

映画「ほたる」にでてくる「ほたる館(富屋食堂)」は、現在復元され当時の様子が忍ばれる。軍の指定食堂であった富屋食堂には多くの特攻隊委員が訪れ、隊員たちは「戦争はしてはいけない、平和な日本であるように」と言っていた。
 隊員達に「お母さん」と呼ばれていた女将さんは、検閲にかからないように直接遺書も渡されていた。その中に「日本は負けるであろう」「自由主義の世の中になればいい・・・」なるものもあった。情勢をはっきりと見極めた兵士も、行き場のない閉塞感の中でアメリカ軍の本土上陸も迫っている中、少しでも民間人の犠牲を少なく、上陸を遅らせる為に、自ら志願したのであろう・・・。

今この地には、多くの小・中学生、修学旅行生が訪れている。しかし、純粋にして犠牲になった彼らの勇気をたたえる記述が多い中、何故このような時代になったのか?何故、彼らは死ななければならなかったのか?
 戦争という無意味で理不尽な行為を人間はなぜ起こしてしまうのか・・・。これらが明確に記述されていることはなかったし、戦争への反省も覗えない。

そして現在の日本、隣国との領土問題をけし掛けておきながら、「強い国を!」「国を守る!」「国防軍の創設」などなど勇ましい言葉が飛びかっている。 「富国強兵」???
 過去の戦争の反省ができていない? 忘れてしまった? そんな気がする。
 日本は、逆戻りするのか、多くの犠牲と悲しみを作ってはならないはずなのに・・・。

世界中で内戦、領土問題、宗教戦争が起きている。何故人間は戦うか・・・。国境も宗教も無い世界を築けないものだろうか・・・。 イレースされるぞ!

2012年1月3日(火)
ヒトラーの足跡=ドイツ・ミュンヘン
ボクは、ナチス・ドイツ発祥の地、ミュンヘンを歩きながら、当時の出来事を思い浮かべた。

一人の画学生だったヒトラーがウィーンの美術学校に失敗し、画家の道が閉ざされ、ミュンヘンの街で第一次大戦後の大不況な時代と運命的な政治結社との出会いによって、弁士ヒトラーが誕生した。
その後、政治家・独裁者としてドイツの頂点に登り上がり、世界を恐怖に陥れたヒトラー。そして、これに抵抗した人々への弾圧、ユダヤ人の虐殺!

ここミュンヘンには、一つの時代、一人の人物による様々な出来事が、現在も無言で語りかけている。
オデオンス広場にあるは、ミュンヘン一揆でナチスの最初の犠牲者になつた4警察官の「追悼のプレート」、オデオンす広場から西に200mの交差点角には、ナチスに抵抗し犠牲になった「国家社会主義の犠牲者の追悼碑」の塔と石碑、オデオンス広場の東側にある、ホーフガーデンのかた角にある2m立方体の御影石で出来ている、ヒトラーに抵抗した学生たちの「白バラ犠牲者の碑」さらに、ミュンヘン郊外のダッハウにある、政治犯やユダヤ人を収容し虐殺した「ダッハウ絶滅強制収容所」。ここでの悲惨な光景は、アウシュビッツと同様に、人間は何でこれほど残虐になれるのか…恐怖政治・戦争という狂気な中で行われたとしても正気ではない…。

映画「アドルフの画集」「白バラの祈り=ゾフィー・ショル最後の日々」「ヒトラー最後の12日間」は19131945のドイツを知る良い機会かもしれない。特に「白バラの祈り…」の主人公ゾフィー・ショルの純粋さと正義感あふれる勇敢な行動に頭が下がった。

そして、ボクはこの地で、彼女ら「白バラの記念碑」に出会えたのは、もっとも感動すべきことであった。正義は純粋な精神と意思、勇敢な行動によって、声を出すことが、皆を助けるものだ…。

2011.12.22ミュンヘン・ルネサンスホテルにて

2011年11月28日(月)
内戦の傷跡と銃弾のボールペン

ボクは、内戦が終結し平和になった旧ユーゴスラビア連邦のボスニア・ヘルツェゴビナを訪れた。
 ボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルとサラエボでは、未だに銃弾の跡が残った建物、破壊されたままの建物が多く残っている。それと1993年の文字が刻まれた沢山の若者たちの墓には絶句した。しかし、今は、サラエボの「スナイパー通り」と言われた広い通りも、撃たれることなく、すっかり整備され路面電車も通り、安全に歩ける街を回復していた。
 そして、お土産として売っていた使用済み銃弾の薬莢で作ったボールペン。テレビ番組「世界の車窓」で紹介された、このボールペン。平和の印として銃弾をペンに変えたのは良いが、この先にあった弾丸は何処に飛んでいったのだろうか?人を傷つけていないだろうか?

私は弾丸の行き先がとても気になった…。

2011年9月25日(日)
<ソマリアと三銃士>

 1990年代より始まった。民族対立からなる内戦による食糧難。この時も200万人を超える難民と50万人以上の子供たちが餓死した。 そして2011年、かねてからのイスラム過激派組織による住民への圧力、政府はこれを阻止できない。住民たちはこの組織に入るか、逃げるしか、二つに一つどちらかしか、無いのだ。 難民は今回も、200万以上になる。そしてまた子供たちが餓死している。部族と部族の対立から、宗教と宗教の対立になっている。

 人類はこの地球に本当に必要なのか?もちろん常識的な平和主義の人間も多いのだが、もともと人間は自我の為の、他の人を押しのけて有利にふるまうものだ。そう、我がままで権力欲があって、他の動物と同じように、弱肉強食の世界。一種族としてのサンプルとして人間という名称があるにすぎないのである。

 サンプルとしての人間、これでいいのか?いつも考えるのは「悪人」に対する対応だ。正義を持って対抗する「善人」は、いつも少数、もちろん「悪人」も少数だが…。大多数は「悪人」を良いと思っていないが、「意思表示は無い」これは「悪人」を助けれことになる。「みんな黙っているから良いのだ」と「悪人」は自分たちの都合の良いように解決する。

 これだから、「悪人」はのさばることになる。 「正義を持って悪人退治が必要だ!」

 もちろん、正義の為にすることは、大儀にもなる。それぞれの正義はそれぞれの大義の為にすることである。だから、収拾がつかない。

 三銃士 “ALL or ONE ONE or ALL「皆は一人の為に」「一人は皆の為に」

 皆が、この精神に従い思いやりを持って行動すれば、全てが良くなる。助け合う心、自分の為ではなく、人も為に何ができるか…。何をすべきか…救えるか…。

小さなことから始めよう!少しでもおかしいと感じたなら…必ず正しいことが見えてくる。人を犠牲にして推し進めることが正義ではない。

2011年8月14日(日)
<言論・思想の自由>

ボクは最近、ドイツ・ベルリンとチェコ・プラハを22年ぶりに訪ねた。1989年の東欧社会主義国で始まった、言論・思想の自由を掲げた市民革命は、ソ連の崩壊と共にその波は「あっ」と言う間に、社会主義体制を飲込み、成し遂げられた。

東欧の市民革命の象徴とも言えるドイツ・ベルリンの壁崩壊(統一)とチェコ・プラハのビロード革命。多くの犠牲を払った革命とは違い、無血の革命だった。時代がそれを成し遂げたのか・・・。いや、自由を求めた市民の力である。どの種であれ、自由を奪われれば、反発があるはずだ。

地球上では未だに、言論と思想の自由の無い国がある。これらの国では監視と報道の制限もあり、政府にとって不利益な事は隠してしまう。この、体質は自由主義国でもしかり、国家に都合の悪いことは隠し、真実は知らされない。最近、アジアの日本で、テレビの刑事ドラマが多く放映されている。そしてヒーローは、正義を貫いた刑事だ。映画「アンダルシア 女神の報酬」でもそれが、良く現れている。言論・思想の自由そして真実と正義を貫きたいものだ。

2011年5月3日(火)
神話の崩壊=福島原子力発電所事故

神話の崩壊

20113111446、日本の東北地方、東の海溝でM9.0の巨大地震が発生した。直後、沿岸沿い長さ400㎞以上に渡って、15mを超える大津波が襲い、街も住宅地も工場も港も畑も、ありとあらゆる物が波に呑まれ壊滅した。死者行方不明合わせて27000人を超える甚大な被害をもたらした。

TVのリアルな映像は、津波の恐ろしさを世界中に知らしめ、そして福島県にある原子力発電所の電源設備を破壊した。電源が止まった原子力燃料は高熱化し、水素爆発を起こし、原子炉を格納してある容器を溶解した。放射能汚染により半径20㎞以内を警戒区域とし立ち入りを禁止、未だに先が見えない状態にある。

ボクは、20数年前の講演会での、藤田祐幸氏(慶応義塾大学助教授、物理学者)の言葉を思い出した。彼は、「人類が手を付けてはいけない事に二つある,遺伝子と原子力だ。」「電力会社の人は原子力発電は、何重にも安全装置を付けています。絶対に安全です。信じてください。と言いますが、信じてくださいは、信じる者は救われるの宗教の世界、ジャンボジェット機は飛ぶようにできていているが、事故で墜落する時もある。世の中に絶対に安全だと言うことはありません。万が一、重大な事故を起こすと制御が難しく、取り返しがつかないのが原子力発電所なのです。」この言葉通りに神話は崩壊し、日本では放射能による先の見えない大変な事態に陥っている。 ボクは、映画「チャイナ シンドローム」を思い出した。

人類よ、20数年以上前に始まった独占電力会社と一部家電メーカーによって造られた電力需要、それによる電力不足のシュミレーション、この誤魔化し原子力政策からの脱却、危険な原子力発電を放棄し、ソフトエネルギー(太陽、風力、水力)による大規模なクリーンな発電を展開しよう。きっと未来が開ける…!

2010年12月29日(水)
ポーランド 悲劇の虐殺の歴史

人類の歴史は虐殺の歴史かもしれない。

ローマ・ギリシャ時代から、いやそれ以前から宗教や民族主義による侵略、併合支配、略奪そして虐殺。それが現代まで続いている。

最近、ボクはヨーロッパのポーランドに行く機会があった。ポーランドの歴史も、強国(ドイツ・ロシア)による侵略、併合支配の歴史だった。穏健な農業国の民族を東からスラブ民族、西からゲルマン民族が、時の勢力によって、支配してきた。
 顕著なのは、1939年のドイツ軍の侵攻と同時期のソビエトの赤軍の侵攻、ポーランド人は挟み打ちによって逃げ場を失った。そして1940年、ポーランド人が抵抗できないように、ポーランド軍の将校、約15000人を、ソビエト赤軍(後のKGB)はドイツ軍の仕業に見せかけて、全員を虐殺した。
 映画「カティンの森」は真実を明らかにしている。実は監督のアンジェイ・ワイダ(ワルシャワに在住)の父はこの犠牲者だった。
 
 ボクは、ワルシャワで、あるウワサを耳にした。
2010410日、「カティンの森事件」の慰霊祭に出かけた大統領専用機が墜落し、レフ・カチンスキ大統領夫妻と軍・政府高官96名全員が死亡した事件である。事故後、ロシア領であるため、いち早くロシア軍が捜索し、ボイスレコーダーとフライトレコーダーをロシア軍が回収し、持ち去ってしまった。そして、「全員の遺体、肉片の全てを回収した」と発表し、大統領夫妻の遺体として、棺を鉛で覆い鉄で囲み溶接してポーランドに送り返したそうだ。

 
 葬儀後、ポーランド地元テレビ局が現地入りし、現地の住民に聞いた話では、「ミサイルらしき光跡があり、飛行機が爆発墜落した」と証言、また、地元住民の生活レベルには相応しくない高価な時計をしていた人が多く、さらに、偶然にも野犬が人の腕を銜えた映像が放映された為、「全てを回収したのは嘘ではないか?」と、大騒ぎになり、「大統領夫妻の遺体も無いのでは?」と国民は政府に究明を求めたが、親ロシア派の多い現政権は24時間で「問題なし」と発表した。

 しかし、今でも根強くロシアへの不信感は漂っている。ワルシャワ市内では社会主義政権時代、ロシアの援助で作った建物が次々と壊され、新しく建て直しているのはロシアへの抵抗かもしれない。もしかしたら「ワルシャワ蜂起」が起きるかもしれない!
 
 また、ナチス・ドイツが
19406月~19451月の間に、ユダヤ人達、約130万人を収容所に送り、約110万人を虐殺した地、オシフィエンチムのアウシュビッツ(ドイツが勝手に変えた地名)収容所もポーランドにある。何とも悲劇的な国なのだろうか・・・。

 現在この国はロシア(ソビエト)に押しつけられた社会主義から脱却し、市場経済の自由主義へと転換を図ろうとしている。2012年にはユーロ圏の仲間入りが決まっている。街の中では、車のクラクションも聞こえず、笑顔でやさしいポーランド人が暮らしている。緑多き平和な国になることを願いたい。

2010年10月10日(日)
ノーベル平和賞

地球の国際紛争の調停、軍縮、人権など世界平和の実現に貢献してきた個人と団体に授与される。スウェーデン人のノーベルが遺言で「ノルウェー議会が選ぶ委員会が授与する」と定め、1901年の設立から2009年までに97人と20の団体が受賞している。

2010年のノーベル平和賞は、中華人民共和国(中国)の人権活動家“劉暁波 氏”に決定した。

劉氏は「中国の憲法には言論、報道、集会、デモなどの自由が定められているにもかかわらず、中国人民の人権は明らかに制限されている」と人権活動家らの自由な表現活動を認めない中国政府を批判した。さらに、世界人権宣言採択60周年を機に、20081210日付、インターネット上で「中国共産党の一党独裁を終わらせ、三権分立を保証する民主的憲政の下で、中華人民共和国の樹立」を主張した。これによって劉氏は、20102月「国家政権転覆扇動罪」で有罪、懲役11年の実刑判決を受け、現在服役中だ。

中国政府は事前に圧力をかけたり、決定後はノルウェーの駐北京大使を呼びつけ、対抗処置をほのめかしたそうだ。世界第二位の経済大国の幼稚性、「○○しないと、○○するぞ」の脅しの理論、最近の日本の海上保安庁の巡視船と中国漁船の衝突事件もそうである。

1935年のノーベル平和賞は、ドイツ人のジャーナリストで平和運動家のカール・フォン・オシエンツキー氏が受賞。当時ドイツはヒトラーの時代、全体主義に抗する言論人の受賞にヒトラーは激怒し、その後ノルウェーを占領した際、選考した委員に制裁を与えたという。

いつでもどこでも、独裁政権の権力者は、形振り構わず、人権・言論の自由を弾圧する。本当のことを言われるのが、きっと怖いのだ…。頑張れ平和運動家!地球に平和を!

2010年8月6日(金)
暑い夏

遠い昔の日本、暑い夏が来ると想いだす。

1945年8月、真夏の太陽が照り注ぐ滑走路、真っ青な空には、綿菓子のような白い大きな雲が、ゆっくりと流れていく。
 ボクは愛機、「雷電」の翼に下で、出撃命令を待っていた。首都防衛を司るが、既に東京は焼け野原である。それでもB29は飛んでくる。多くの人たちが、この戦争で命を落とした。国民は何も本当のことは知らないまま、軍部によって泥沼の戦いに若い青年たちが駆り出され、神風だとか靖国神社だとか宗教染みた感覚で、戦地に送られ無意味な戦い、そして死を強要されていた。でも・・・いつか気づく日が、その時は全てを失っているかもしれない。新しい社会への創設は可能だろうか・・・。
 この基地で残っている操縦士は若干名。飛べる戦闘機も2~3機、もう先は見えている。しかし今の現実は、命令が出れば、戦闘機に乗り、敵機を打ち落とすことしか考えない。もう負けると分かっても、出撃し、一人、また一人と帰って来ない。いつまで続く・・・、最後の一機、一人まで・・・。

暑い夏が来ると想い出す。真っ青な空と白い雲、静寂そして爆音、銃撃音!!
人類よ!無益な戦いをやめろ! 武器を捨てろ! そう願いたい! 

2010年6月1日(火)
インビクダス

最近ボクは、心を打たれたことがある。
南アフリカで27年間人種差別(アパルトヘイト)によって牢獄されたネルソンマンデラ氏。そう、彼は先の南アフリカ共和国大統領だった人だ。アパルトヘイト解体後、初めて行われた民主選挙によって、大統領になり政権を獲ったのだが、彼は自分を不当にも27年間に渡って自由を奪った前政権関係者を排除するどころか、全てを許してしまった。
 何という心の広さを持った人なのだろうか・・・。人類も捨てたものではない!
 実話の映画「インビクタス」は観た後、清々しい気持ちになれる映画だ!

また、人類が資源を求めて、他の惑星を侵略する映画「アバター」は、地球上で行われている侵略の光景である。それを宇宙に置き換えた作品。ここでも資源獲得のために手段を選ず、自然を破壊する人類の愚かさが描かれている。
 物語は、旧式な武器で戦った先住民達が勝利し、人類を捕虜にするが、制裁は加えない。ただ、この惑星から追い出すだけだった。

 この2つの作品は、全く違うギャンルではあるが、同じ気持ちになれた。
人類にとって平和の意味を考えるいい機会(映画)かもしれない。

2010年1月11日(月)
それぞれの正義

 地球上では地球環境、生態系・種族の保護を目的に、それぞれの環境保護団体が活躍している。その一つ哺乳類のクジラをめぐって、昔からの食文化のある国とそうでない国との間で意見の相違が表面化している。
 ここで問題なのが、それぞれの正義である。捕鯨国では、昔からの食生活(肉・脂・骨・皮等、全てを活用)文化として生態系を調査して、種の保存と両立する形で商業捕鯨を続けたい考えであるが、反捕鯨国では、以前クジラの油だけを採って他は廃棄していたが、石油が見つかってからは、捕鯨を止めてしまった。今は、「可愛いクジラ」として、ペット扱いしている。
 ちょっと話を変えて、フォックスハンティングや闘牛は、どうなんだろうか…?見方を変えれば動物を虐待しているようにも見えるが…、狩猟や牛との戦いをゲーム感覚で楽しむのも、それぞれの伝統文化として否定できない。 調査捕鯨に対する、過剰なまでの妨害行為や反捕鯨国の捕鯨国に対する非難は何故なのか?
 それぞれの正義は、時として大きな争いになる。簡単に言えば、異文化を理解できない、単なる人間の「我がまま」のはず。今一度、考えてみよう、正義について!

 手塚治虫氏の「アドルフに告ぐ」は、とても良い例である。

2010年1月1日(金
花はどこに行った♪


今、僕はこの歌を思い出す。この曲は1955年にピート・シーガーによって発表されたフォークソング。その後、1962年にキングストン・トリオ、ピーター・ポール&マリーによって、カヴァーされ反戦歌として大ヒットした。背景にはアメリカがベトナムに関わり始めた時代だ。
 そして、1994年のリメハンメルオリンピックで、ドイツの女子フィギア選手、カタリーナ・ビットがフリー演技で「サラエボへの平和の祈りを込めて」この曲で演技した。僕はテレビ中継で彼女の姿を観て感動した。何故なら、その時サラエボは、旧ユーゴスラビアの民族間の内戦で荒廃していた。実は、彼女は1984年のサラエボオリンピック、女子フィギアスケートの金メダリストだったからだ。
 平和への意思表示は、誰でも、どんな形でもできる…。僕は最近、親しい人を亡くした。突然の死であった。僕はこの先どれくらい命があるのだろうか?宇宙人だって、例外ではない。今こそ原点に返って、平和への祈りを込めた行動を起こしていきたい、「花はどこへ行った」を歌いながら…。

 人類よ!武器を捨てよ!争いをするな!  世界が一つになれば平和は来る。

フォークソング♪花はどこへ行った♪ 1955年 ピート・シーガー

「花はどこへ行った 少女がつんだ」「少女はどこへ行った男のもとへ嫁に行った」「男はどこへ行った兵隊として戦場へ」「兵隊はどこへ行った死んで墓に行った」「墓はどこへ行った花で覆われた」「花はどこへ行った少女がつんだ」「いつになったらわかるのだろう」 「戦争がいつまでも繰り返され、いつになったらその愚かさに気づくのか?」

ドキュメンタリー映画「花はどこへいった」:2007年 坂田雅子監督作品

2009年12月12日(土)
善き人のためのソナタ


地球の東西冷戦の象徴とも言えた東西ベルリン,東西ドイツ,そのベルリンの壁,崩壊から
20年が経った。1989119日、東ベルリン国境警備隊長の英断により、突然,崩壊した壁ではあるが,その前兆として,ソ連の崩壊,東欧の社会主義の崩壊,分裂があった。そして,何よりも力となったのは,当時東ドイツのライプツィヒ市民の住民運動だった。それが発端となり,ベルリンの壁は崩壊し,東西ドイツは統一された。

しかし,20年も経つと社会主義時代を知らない若者達が,自由市場経済への個人的な不満を表し,ナチス時代(国家社会主義)を思わせる行動に出ているといわれている。

どの国,どの星でも時代は繰り返されると言われているが,個人的な不満だけで目先のことを考える思想は,演説上手な独裁専制主義者に乗せられることになる。気がついたら恐ろしい時代に邁進しているかもしれない。
心のスキに入り込む悪魔は身近なところにいる…。
監視社会,密告社会にならないよう気を付けよう!人類は元々優しい心の持ち主なのだから…

映画「善き人のためのソナタ」を観てみよう!きっと分かるはずだ!

2009年9月16日(水)
「CHANGE」 そして,宇宙人に期待!

2008114日,地球の大国アメリカ合衆国の大統領選挙で民主党のオバマ氏は「CHANGE」を合言葉に勝利し,民主党政権が発足した。大国アメリカは,どのように「CHANGE」し,リードしていくのか,世界平和と地球環境(温暖化)政策を変えてほしいものだ。

2009830日,島国日本は国会の衆議院選挙において,鳩山氏率いる民主党も「CHANGE」を掲げ歴史的な大勝利をし,鳩山総理大臣のもと,民主党を中心とする連立内閣が発足し,日本国民が求める「変化」を遂行しようとしている。大国と島国の,この「CHANGE」を地球の主要国は注目している。

島国日本の総理大臣「飛び出した眼のため、ニックネームは宇宙人」の鳩山由紀夫氏と妻幸氏は海外メディアで,宇宙人の異名を持って伝えられている。各国メディアは,幸夫人を次のように紹介「1970年代にUFOで旅をし,金星人と友達」=英タイムズ紙,「別の世界と遭遇したと言っているのは妻の方だ=ロイター通信,またイタリアの通信社ADNクロノスは「幸さんは日本社会にとって型破りの人物」と評価。英タイムズ紙に至っては「風変わりであることを、恥だと思わない人物が日本のファーストレディとなり、そうした妻の快活さを評価する夫が首相になる」と社説で取り上げ、日本は「仕事中毒の男と酌をするだけの女」と、欧米諸国に見られがちな不可解な国でないことを示す助けになると絶賛している。型破りの変革を求めた日本国民,これからが大切だ。宇宙人に期待しよう。

地球では地球環境の悪化が深刻を増し,人類以外の生物が次々絶滅の危機にさらされているが,人類はそれぞれの民族の我がままで,対策が進まない。大国と島国が示したように,皆が変えようとしなければ,変わらない!

CHANGE」,変えなければ,変わらない。人類よ目を覚ませ!そして,地球を全ての生物に優しい星になるようリードして欲しい。

2009年8月2日(日
「地図から消された島」そして「MW」

20097月,アジア地域の中華人民共和国(中国)から,毒ガス被害の中国人患者が被害と補償を訴えに日本に来た。これは第二次世界大戦時の日本国軍隊が中国大陸で使用した毒ガスを終戦間際に安全に処理をしないで地中に埋めた為,終戦後何十年も経ってから,地表に現れ,現在の人たちに被害を与えているものだ。

 この毒ガスは,日本の瀬戸内海の小島「大久野島(おおくのしま)」で生産されたものである。この島では1929年から生産施設が建設され,第二次世界大戦(太平洋戦争)が,終わるまでに,イペリットガスなど6616トンが生産された。

 当時日本政府は,毒ガス工場の存在は機密性から秘匿扱いにし,陸軍が発行した地図から,「大久野島」は,消されてしまった。終戦時に島内に残っていた毒ガスは3270トン,終戦後,戦勝国や日本政府によって,周辺海域への海洋投棄,焼却,島内での地中処分等,除毒措置された。しかし,処分は不十分で,現在でも地下4~5mのところで,高濃度のヒ素が検出されている。

MW
 最近日本で上映された,手塚治虫氏原作の「MW」は,これとよく似た島(架空の島)を題材に物語が展開されている。手塚氏の原点はたぶん「大久野島」の存在だったと思う。そのほかにも手塚氏は,放射性物質の海洋投棄を題材にした劇画も描いている。
 地球や地球上の生物を蝕む化学兵器や原子力兵器,そして放射性物質に対して,手塚治虫氏は,劇画をとおして,未来に対するその危険性を訴え続けていた。

地球人よ!富と権力を生むことだけを考えていると自らが破滅する。まだ,遅くはない,今から始めよう。地球と全ての生命の為に!

2009年5月18日(月)
パンデミック「フェーズ6」?!

 突然、メキシコで発生した「豚インフルエンザ(A型H1N1)」は、40ヶ国8795人が感染し、内75人が死亡している。 日本でも、神戸を中心に130人が感染し、感染源は未だ不明!
 猛威を振っているが、毒性は季節的なインフルエンザと変わらないいそうだ。いったい何故,突然発生し感染したのだろうか?何故メキシコ??

 新型のウイルス、世界中に感染が広がる様子が、刻々とメディアを通じて伝えられる、まるで映画「感染列島」を観ているようだ。これが細菌兵器だったらゾッとする。もしかしたら、どこかの組織の陰謀か?
 
 さらに、不可解な情報が…。WHOの複数の研究者が「このウイルスの遺伝子は自然界では、起こりにくい配列で、人為的ミス」と発表した。「人為的ミス=人為的に作った」この情報は、一部メディアで流れたが、その後まったく流れなくなった。研究者の安否が心配だ。

 ペスト・エボラ熱・HIV・SARSなど、これまでも様々な感染症が発生している。自然発生なのか、人為的なのか…。確実に人類に対して攻撃が始まっている…?!。映画の世界だけで終わってくれればよいが…。

2009年4月16日(木)
権力者の幻想

 朝鮮半島の小さな独裁国家「北朝鮮」が自国を誇る為、いつもの「脅しの理論」を使って、核弾頭を搭載できるロケットを国際世論の非難を無視して、発射した。 隣国の中国、ロシアは、それぞれの思惑から沈黙を通し、頭上を通過する島国「日本」はイライラが続く。遠く離れた同盟国アメリカに救いを求めるが、大国の思惑に翻弄されている。

 東南アジアの仏教国「タイ」では、罪状を逃れるため国外逃亡中の反政府指導者タクシン元首相を支持する赤シャツ団が、アピシット現政権の退陣を求め、強硬なデモを繰り返し、東南アジア諸国連合国際会議を妨害した。
 
 また、ロシア南部のチェチェンでは、「王国」完成の為の、陰謀があからさまに行われているようである。もともと、ソ連崩壊後のチェチェン紛争はロシア軍と独立武装勢力の戦いだったが、独立派だったカドイロフ家とヤマダエフ家はロシア側に寝返った。武装勢力の分裂は、ロシアの思惑どおりロシアはチェチェンを制圧、独立を封印し「寝返り組」が統治した。しかし、その間、反ロシア独立派のリーダーそして寝返り組の2派の対立。そして奇妙なことに、次々と政敵が暗殺されたのだ。そして残ったのがカドイロフ大統領=陰謀による?ロシア特殊部隊の加担?明確にはわからないが、おかしな話である。権力者はいつでも夢を見る。しかし必ずや崩壊する時が来る。幻想…。

 地球上ではいまだに権力者による民衆の搾取が繰り返されている、多くは一人の権力者による幻想からだ!いい加減に眼を覚まさないと、銀河警察が取り締まりに来るぞ!大きな消しゴムをもって…。「人類の未来は決まっているかもしれない」そんな映画が上映される!?

2009年1月16日(金)
「ショーとしての戦争」?!

 地球のシナイ半島付近で、20081227日から、イスラエル軍によるガザ地区(パレスチナ人居住区)の攻撃によるパレスチナ人の死者は、2009114日で1000人を越えた。
 イスラエル軍はイスラム組織「ハマス」からのロケット弾攻撃を阻止するため、ハマスの弱体化を狙っての攻撃を開始、標的は「ハマス」で、一般市民ではないと、強調するが、一般市民の巻き添えは防げない。 この攻撃に対して、国際テロ組織アルカイダは「十字軍(欧米)・シオニスト(イスラエル)と、パレスチナ人の戦い」として、ジハード(聖戦)を呼びかけている。

 ボクの星からみると、地球時間1世紀(1000年)を越えた、異なる宗教間のそれぞれの正義の闘いのような気がする。 また、ヨーロッパ連合行政府・人道支援援助担当委員は、「攻撃の大きさは、不均衡」として、イスラエルを非難するが、物事の摂理からして、戦争に不均衡は付き物、「ショー」なら別だが。それより、双方に武器を捨てさせることを働きかけることが大切だと思うのだが・・・。 戦地から遠く離れた地域や宗教に関係無い人たちは、毎日伝わるこれらのニュースも、人事のように見つめ、毎日の生活を送っている。まるで、映画「スカイクロラ」の「ショーとしての戦争」を観ているかのように・・・。

 人類よ!武器を捨てて、闘いをやめよ。 そして平和のために立ち上がろう!


2009年1月4日(日)
怒りの年!  ゲバラ・中村主水・サイボーグ009&ガンダムに期待する。ゲバラ

2009年が明けた。昨年、いや、ここ数年、格差・差別社会が深刻なまで進んでいる。

2008年秋より、アメリカ発のサブプライムローン債権に端を発する金融、経済不安及びアメリカ自動車産業ビック3の経営難による、減産・工場閉鎖・解雇による影響は、あっという間に世界中に波及した。

 原油も20084月より8月までは、投機マネーによる先物取引で上昇の一途、1バレル(169リットル)147ドルまで上がり、9月からは投資家の資金の一斉引き揚げにより下落し続け、1バレル30ドル台になった。ガソリンも1リットル190円から90円台に下がった。 いったい誰が操作し儲けているのか!

 円高ドル安による日本自動車産業を中心とした輸出産業は、自己資産を守る為、派遣労働者・期間労働者を不当にも解雇した。 寮住まいの労働者は住居も失い、年末年始に掛けて、正に地獄を見ている。製造業への派遣制度そのものに問題があるのだが、国は見捨てている。侍時代の封建社会と変わらない弱者が泣かされている。自殺者も多い、弱いものは死ねと言うことなのか・・・。

 中東では宗教戦争が起きているが、大国は利害関係から止めることも出来ない。ジョンレノンの「国境も宗教も無い世界を・・・」と叫んだ「イマジン」が悲しい。

 そんな中、2009年を迎えた。「ゲバラ」が映画で復活し、必殺仕事人の「中村主水」も復活、サイボーグ009も復活しようとしている。また、ガンダムは殺戮集団アローズをせん滅するため、新たな闘いを展開している。 いずれも、格差・差別されている弱者を救う為、晴らせぬ恨みを晴らす為、非合法の闘いである。 非合法でなければ、世の中変えられないのか・・・。

 人類はいったい何をしてきたのか、歴史からして、一部、欲の突っ張った人間達が、闇資金と武力で脅しと殺戮を繰り返し、権力を握り格差・差別社会を構築、多くの人間達を搾取してきている。現在も何も変わらない。

 強大な物質文明は、地球を破壊し、そして人間以外の生物を破滅に追い込もうとしている。一種族が強大になるとバランスは崩れる。地球自身が破壊されてしまう。

 1951年制作の映画「地球の静止する日」そして、2008年の「地球が静止する日」は人類への警告だ!人類は変われるのか・・・。変われなければ、人類はイレースされるかもしれない。



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